前回の記事の続きです。

ポートフォリオ

ポートフォリオは建築デザイン関係の仕事を探す人なら、学生時代に作ったものがあるかと思いますが、ISSUUなどにもたくさん良い例があるので、まずはそれらを参考に自分のスタイルや作品にあったデザインで構成を考えたら良いと思います。

ポートフォリオのデザインで注意して修正したのは、余白と絵のサイズ。あまりに余白が少ないとあまり見栄えが良くありません。また、絵のサイズのバランスとヒエラルキーは大事です。

あと、どうしてもポートフォリオを綺麗に見せようとすると、デジタルで作ったパースや図面ばかりになってしまいがちでしたが、やはり手で描いたり作ったりしたスケッチや模型を入れたほうがいいと指導してもらいました。

アカデミックなポートフォリオと比べて、就活で使うポートフォリオを構成する上で、気をつけたことは、まず情報量。作品数や絵の数が多ければ多いほどいいというわけではなく、かなり厳選しなければいけません。また、ファイルサイズに指定があることがほとんどで、多くの場合は10MB以下。会社によってはページのサイズや、ページ数、ページの向きまで指定があるのでそのあたりも注意して確認する必要があります。また、ファイルサイズやページ数に指定がなくても15MB以下、40ページ以内が妥当かなぁという感じです。

私の場合、普通にInDesignからPDFを書き出すと、とても10MBに収まらないので、まずJPEGに書き出して、それからJPEGを1つのPDFファイルにまとめることでなんとか指定のファイルサイズに収まりました。

また、応募する企業ごとに特徴があると思うので、それに合うようにポートフォリオに含める作品を取捨選択する必要がありました。なので、すべての作品を含めたポートフォリオを作っておき、応募する企業に合わせてカスタマイズしていました。



Cover Letter

私が就活を始めた時は、Cover Letterってそもそも何?っていうほど知らなかったんですが(笑)

簡単にいえば、自己紹介+志望動機+強みアピール をするためのお手紙です。英語で書くというだけで、日本の就活で書くような自己アピール文と似ているかと思います。

大体、400字程度、A4用紙1ページに収めます。

一応、私が書いたものを元に例を書きますが、デザインや構成を含め、これが正しいとかではないのでCVやポートフォリオ同様、いろいろ調べてみてください⚠️

また、私も一応、知り合いに見てもらったり、添削してもらったりしたので、頼れる人やツールがあれば、どんどん頼ることをオススメします。

Cover Letterの例

Dear [Hiring Manager], 
(採用担当者の名前が分かる場合は名前が必須!)

My name is [名前], and I am a graduate of the [AAA] programme at [BBB] University. I am interested in an [ポジション名] position at [会社].
(自己紹介:コースと大学名、応募するポジションと会社を書きます。)

I am eager to work in your team because [働きたい理由]. Throughout my master’s programme, I worked on [学生時代に力を入れたこと]. … The position would further develop my existing ability and understanding of urban development, allowing me to contribute practically to enhance [その仕事で貢献できること].
(志望動機:なぜこの会社なのかを自分がやってきたこととこれからやりたいことを繋げて書きました。)

One of your projects that particularly caught my attention is the [興味を持った事業・プロジェクト]. I am interested in this project because [興味を持った理由]. In my course project, I proposed [学生時代にやった課題について]. My design strength is [自分の強み]. In addition to [CCC], my design could [強みがどう会社に貢献できるか].
(さらに特に興味がある分野と強みをアピール)

In addition to my design skills, [デザイン(ハードスキル)以外のソフトスキル].
(コミュ力やマネージメント力などのソフトスキルを2,3文でアピール)

Also, I have the right to work in the UK with a visa, and I can start work immediately.
(就労できるビザを持っていること、いつから働けるのかを明記)

Thank you for taking the time to read my letter. I have attached my CV and portfolio for your review. I am available for an interview at your convenience and would be very happy to discuss any opportunities you may have at [会社].
(最後に感謝を忘れずに!)

I look forward to hearing from you.

Yours faithfully,

[名前]

+44 07xxxxxxxx
xxxxx.xxxx@xxx





応募するときのメールのテンプレ

応募するときのメールのテンプレは作っておくと、いちいち考えなくていいので、作っておくことをおすすめします。(お祈りメールへの返信も考えずに返信できるので、テンプレがオススメです🤪)

応募するときのメールのテンプレも、Cover Letter同様、これが正しい!というわけではないのですが、一応、どんな感じで私が書いたか分かるように例を書きます。

メールの例文

件名:[応募ポジション名] | [名前]

Dear [Sir/Madam],
(採用担当者の名前が分かる場合は名前が必須!)

I hope this email finds you well.

My name is [名前], and I am a graduate of the [AAA] programme at [BBB] University. I am interested in an [ポジション名] position at [会社].
(自己紹介:コースと大学名、応募するポジションと会社を書きます。)

(自分の興味関心+強みを2、3行で書く。)

Also, I have the right to work in the UK with a dependant visa (valid until D th MM 20YY), and I am available to start work immediately. (就労できるビザを持っていること、いつから働けるのかを明記)

I have attached my CV and portfolio for your review. I would be grateful for the opportunity to discuss my qualifications in more detail. Thank you for your time and consideration.

I look forward to hearing from you.

Yours faithfully,
[名前]

+44 07xxxxxxxx
xxxxx.xxxx@xxx





面接

そろそろ書くのも疲れてきたので、読むのも疲れると思いますが、有益な情報になるようもう少し頑張って書きます…

先ほども書きましたが、私が9ヶ月かけて180社に応募・問い合わせした(CV・ポートフォリオ・Cover Letterを送りつけた)うち返事があったのは30社。さらにそのうち面接できたのは5社(3社はオンライン面接、2社は対面)プラス1社とは電話。そして最終的に就職が決まったのは1社です。

つまり、面接経験もまだそんなにないのですが、一応、5回はあるので、それらの面接とその結果についてそれぞれ書こうと思います。

面接1社目:小規模のデザイン事務所

最初に面接できたのは社員数10人以下の都市デザインを専門とする設計事務所でした。その事務所が募集していたポジションに該当する職歴はなかったのですが、専門性はあっていたのでメールで連絡しました。すると、数時間後に返信!そして面接をしたいとのこと!この時点で就活始めて3週間くらい経っていて、メールした他の会社からは返事もほとんどない状態だったので、面接まで辿り着けたのがとても嬉しかったのを覚えています。

メールをもらってから2日後、ZOOMでの面接。まず、自己紹介、そして会社の紹介のプレゼンをしてもらい、私のプレゼン、そしてお互いに質疑応答という流れでした。

一応、面接に向けて受け答えやポートフォリオを説明するプレゼンや台本、そのほか私からの質問などを用意していましたが、はじめてでめちゃくちゃ緊張。面接官は男性2人。1人は事務所の代表で、活動も活発なのか、YouTubeで検索するとその方のレクチャーが出てきたので、話し方を事前にチェックしていました。その甲斐あって、どんな人かなんとなく分かっていたので、聞き取りやすくかったです。(ただ、1つの質問が質問だとは思わず、話を聞いていたら質問で、、うまく返事ができませんでした。)

結果は翌週連絡しますと言われて、1週間が経ち、連絡がないので、こちらから連絡すると結果は不採用。(返事が遅かったのは忙しかっただけらしい。)理由は、小規模な会社で最近新卒を1人採用したばかりで今はやはりもう少し経験のある人を探しているとのこと。ごもっともという感じ。しばらく経ってその会社のページをもう一度見ると、経験豊富な新しい都市デザイナーのかたが採用されていたので、まぁ仕方ないかなと思いました😅 でも、その後のメールでのやりとりも丁寧で、むしろはじめての面接を練習させてくれてありがとうという感じでした。



面接2社目:大規模の大手設計事務所

面接2社目は建築関係の人なら聞いたことはある大手設計事務所。新卒(Graduate)ポジションを採用中とのことだったので、応募しました。正直、都市デザイナーという職種を募集しているものの、やっていることは専門とあまり一致していないと思いながらも応募したのですが、オンライン面接まで進めました。

面接官は女性2人。2社目だったのでその時はこういう面接もあるかと思ったけど、振り返れば一番癖強だった気がします。まず、向こうが面接時間に遅れたのに、オンライン面接だとは思っていなかったと言われ。質問は、テンプレの質問で一方的な話し方の割に返答が丸暗記しているようだと言われたり、ポートフォリオについてプレゼンしていると話している途中で全然関係のない質問をしてきたり。さらに私が学外で勉強したデザインのコースについて聞かれたので話すと、これは関係ないからアピールしなくていいと言われたり。(勉強した私にとっては都市デザインにおいて大事なことだと思ったんだけど。)

結果は不採用(というか連絡さえありませんでした。)まぁこういう会社もあると知れていい経験だったと思います。



面接3社目:小規模のデザイン事務所

面接3社目は1社目と同様、社員数10人以下の都市デザインを専門とする設計事務所。この会社には問い合わせ(Speculative Email)をしていて、Instagramでジュニアポジションを募集する投稿を見つけてすぐ応募しました。(ちなみに問い合わせにも返事をくれ、親切でした。)

すると、1週間以内に返事があり、オンライン面接をすることに!面接官は女性2人。自己紹介ののち、私のプレゼンから質疑応答という流れでした。2社目に比べると興味を持って話を聞いてくれていた印象があります。こちらも、1人は事務所の代表で、YouTubeで検索するとその方のレクチャーが出てきたので、話し方を事前にチェック。私自身も少し面接に慣れてきて、1社目よりは落ち着いた受け答えが出来た気がしました。

面接を始めて、私が2人目だったそうで、まだ面接する人がいるから、2週間後に返事をすると言われ、ちょうど2週間後にメールで連絡が来ましたが、不採用でした😭でも、そのメールで「今回募集した枠が2人のことろ、100人以上の応募があって、面接をしたのは数名で、、、より経験や今やっているプロジェクトにあったスキルのある人がいたから不採用となって申し訳ないけど、がっかりしないで」的なことを書いてあり、不採用はもちろん悲しかったけど、ポートフォリオやCover Letterは悪くはないと思えるようになりました🥲


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次の記事に続きます。