前回の記事の続きです。

面接4社目:大規模の大手設計事務所

4社目は都市デザイン関係の人ならおそらく一度は聞いたことがある大手設計事務所。諦めきれず、新卒ポジションの募集がかかるたびに応募し、3回目で面接まで行けました。ちなみに2回目に応募したときは、ポートフォリオをこう直したらいいという説明が書かれたPDFまで送ってくれました。会社によっては応募ページにポートフォリオの作り方やCV、Cover Letterのサンプルまで載せてくれているので助かります。

4社目から面接の連絡が来たのは、イギリスに引っ越した初日でした。留守電が入っていて、イギリスに来てすぐ詐欺電話かと思ったら、面接をしたいという内容でした。電話が苦手ですが、すぐに掛け直し、日程が決まり、初の対面の面接をすることになりました。紙のポートフォリオがあった方がいいということで、ハードクリアファイル📕を買って即席ポートフォリオを作成。

服装も迷いましたが、一応ジャケットを着て行きました。(が、実際行ってみると設計事務所なのでやはり服は割とみなさんカジュアルですごい浮いている気がしました。)



当日は早めに到着し、会社の近くのカフェで待機しながら緊張でガクブル🥶 時間になり、受付で名前を書くと、その前に来た人の大学名が見えたけど、どれもUCLでガクブル🥶

面接官はずっとメールと電話でやりとりをしていた採用担当1人と直属の上司となる2人の女性3人。自己紹介から始まり、会社説明、そして私のプレゼンと質疑応答という流れでした。はじめての対面での面接で緊張はしていたものの、なんとかうまく質疑応答は出来たかなという感じでした。

そして、面接の後、結果は翌週月曜日に伝えます。と言われ、その通り、月曜日に連絡がありましたが、結果は不採用でした。しかし、今までと違うのはメールではなく、採用担当の方から電話での連絡でした。このときも、3社目同様、不採用の理由はよりスキルがある人がいたからですが、スキルはあるから仕事探しがんばって🥲みたいな内容でした。でも、さらに面接についてフィードバックもくれ、もっと会社への興味を具体的に示すことプレゼンスキルを磨くこと(私がメモを見ていたことを指摘されました😭)、もっと面接を会話として捉えること、と(そのときは言われて、悔しくて電話の後ほんとに泣いたけど)次の面接に繋がるアドバイスをしてくれました。



面接4.5社目?:小規模のデザイン事務所

面接ではないけれど1例として、、、都市デザインの小規模の事務所からは電話で連絡がありました。(募集している職種に対して職務経験が足りないのに応募したので、)私の職務経験について確認したいということと、今は新卒の募集はしていないけれど、来年あればまた連絡します。とのことでした。先ほども書いた通り、電話が苦手なのでかなり緊張しましたが、なんとか受け答え出来たかな…という感じ。(普通にもっと電話を練習しなきゃ☹️)でも、わざわざ電話で連絡をくれるところもあると知れて、いい経験でした。



面接5社目:中規模のデザイン事務所

面接5社目は、中規模のデザイン事務所。都市デザインの会社ではないのですが、都市デザイナーやグラフィックデザイナーの募集があったので、これまた職務経験は足りないけど、応募しました。そして応募したその日のうちに返事があり、すぐに面接をすることになりました。

対面の面接は2社目。4社目でいただいたフィードバックを生かせるようさらに面接を練習しつつも、暗記にならないようにメモなども工夫して挑みました。(ちなみに服装は普通にカジュアルな格好で行きました。)

面接は会社の代表と1対1。この方もまた、YouTubeで検索するとその方のレクチャーが出てきたので、話し方を事前にチェックしていました。そして今まで同様、自己紹介、プレゼン、質疑応答という流れでした。

そして、まだ他の人も面接中だから、結果は2週間後になると言われ、待っていたのですが、2週間経っても返事はなく。。。「あーまた1社目と同じ感じか」と思いながら、問い合わせると、返事があり、数ヶ月の試用期間としてインターンのオファーをもらうことができました!そのインターンでの働きぶりによってフルタイムとして採用してくれるとのこと。なので、完全に就活終了とはまだ言えないのですが、就職先が決まったことには違いないので、これまでの経験をまとめてみました。



面接5社を通じて、なんとなく分かったこと

今まで書いたことといくつか重複しますが、5社と面接してなんとなく分かったことをまとめておきます。

よく聞かれた質問

基本は日本の面接と似ていると思いますが、まとめておきます。

①自己紹介(Tell me something about yourself. )
これは日本の面接でも同じかと思いますが、考えずにスラスラいえるまで練習しました。 内容は、名前、どこで何を勉強したか、今何をしているか、何に興味があって応募したか、そして毎回「I’m particularly excited about this opportunity!」とアピールしてました(笑)あと、私の場合、卒業から1年以上経っているので、その間何をしていたかを言っていました。

②強み+弱み(What do you consider to be your strength/weaknesses?)
(これも日本の面接と同じですが、)強みは例とどうそれを仕事で生かせるか、弱みはそれをどう改善しようとしたか、を意識して話しました。

③5年後/将来について(What’s your vision as an urban designer?)
(これも日本の面接と同じですが、)これはどこで何をするというより、都市デザイナーなら都市デザイナーとしてどう成長したいか、どんなスキルを磨きたいか、どういうプロジェクトに携わりたいか、について話しました。

④職歴について(Tell me about your work experience.)
これは新卒でも聞かれます。私の場合、インターンでの仕事について聞かれました。どんな作業をしたか、どんなプロジェクトに携わったか、その中でもどんなプロジェクトが楽しかったか、などを聞かれました。

⑤志望理由(Why do you want to join us?)
(これも日本の面接と同じですが、)特に好きなプロジェクトを例に挙げながら話しました。

⑥使っているソフトウェア・ワークフローについて
プレゼンの後によく聞かれたのが、どのように作業して、パースなどを作成しているかについてです。他にもCVに書いたソフトウェアをどうやって使っているかについて聞かれました。

⑦デザインの強み
これは聞かれたというより、意識して自分のデザインの強みとそれをどう会社で生かせるかをプレゼンの中でアピールしました。


面接を重ねて、気をつけたこと

①会話を意識!
まず、質疑応答がどうしても練習を繰り返すと丸暗記になりがちなので、本番は面接だけど会話だということを意識しました。私の場合、日本語での面接はそんなに気にしていなかったのですが、英語だとどうしてもうまく話そうと思い始め、暗記っぽくなりがちでした😭

②プレゼンはメモを工夫。
プレゼンは大体10分から20分(ある会社は30分)でまとめるよう指定されるのですが、それでも結構長いし、だらだら喋ると他のことが喋れなくなると思うと、結構最初は台本をしっかり作って読み込んでいました。ある友人はオンライン面接ではメモを画面で開きながら、話しているように聞こえるよう読む練習をしたと言っていたので、同じ要領で練習していたのですが、質疑応答同様、会話として丸暗記にならないよう練習するのがいいと思います。あと、10分も話すとなるとメモをしっかり作り込みすぎて、緊張するとどうしてもメモに視線が行きがちだったので、練習を重ねるごとにメモを最小限に削りました。

③質問をしっかり準備。
最後に質問があるかと聞かれるので、必ず2、3個は質問を用意していました。特にしっかりした会社は会社説明でたくさん説明してくれたので、正直何を聞けばいいのかわからなくて困ることがありました😅それでも質問ができるように準備することをオススメします。

④笑顔を意識。
これは面接に限ったことではないのですが、緊張すると顔もどうしても強張るので、これから一緒に働く人にいい第一印象を与えるんだという気持ちで、笑顔をできる限り意識していました。口角を上げると自然とリラックスもできるし、相手も笑顔だと落ち着いて話ができる気がします。



今後について

先ほども書きましたが、まだ試用期間のインターンが決まっただけなので、場合によってはまた就活を再開するかもしれません😭(そうならないようにインターンを頑張ります💪)

また、この試用期間に限らず、キャリアアップには転職もよくあることのようなので、これからも就活スキルも磨きながら頑張りたいと思います。。。



さいごに:これから就活する方へ

この記事のまとめとして、私が実際イギリス・ロンドンでの就活を9ヶ月してみて、気づいたことを最後にシェアしたいと思います。

とりあえずドシドシ応募しておく

まず、とにかく応募すること。ある友人が「私はスキルとか経歴とか全てが当てはまってなくても、RIBA JobやDezeen Jobの求人はとりあえず全部応募してるよ〜」と言っているのを聞いて、私も気にせず、どんどん応募していました。(たまに全ての条件が当てはまる人だけ応募してください。と書かれた求人もあるのでそういう求人にはやめたほうがいいかもしれませんが(笑))

実際、面接・電話ができた6社中4社は、条件がすべて当てはまる求人ではなく、多少当てはまらない項目もある求人に応募したものでした。特に、職歴に関しては2−3年の経験を求めている会社であれば数ヶ月のインターン経験だけでも応募してみる価値はあると思います。

また、新しい求人が出るたびに、しつこく応募してみるのもありだと思います。というのも、面接ができた5社中2社に私は3回応募しました(笑)結局どちらも不採用でしたが、面接にいけない間は何度も応募してもいいと思います。



ネットワーキング≒人に頼ること

就活でネットワーキングが大事だとは聞いていたのですが、正直ネットワーキングを今から始めたところでロンドンの会社に知り合いなんていないし、どうしたらいいの、、、と思っていました。また、ネットワーキングというと採用側に知り合いがいて、採用してもらうことが目標だと思っていたのですが、(もちろん知り合いが採用してくれたら就活も楽だろうけど、、、)それだけではないということを、この9ヶ月で思うようになりました。

まず、すでに自分の持っているネットワークの経験者にどんなことでも頼ることが就活のネットワーキングの本質かなと思います。同じ国や地域じゃなくても友人や知り合いにCVやポートフォリオを見てもらい、改善を重ねたり、面接経験を聞いたり。それらは直接採用には繋がらないけれど、経験をシェアしてもらうだけでかなり役に立ちます。

また、このブログでも何度も紹介しているEventbriteなどで「Architecture Networking London」などで検索すると建築事務所が主催するネットワーキングイベントを見つけられ、イベントによっては誰でも参加できるのでおすすめです。
実際、私が参加したイベントでは建築士の方がCVやポートフォリオ、メールの内容まで添削してくれました。そして、同じように就活中の建築学生・卒業生にも会うことができ、そこで新たなネットワークを広げることができました。もちろんこれもすぐ採用に繋がるわけではありませんが、就活ではかなり役に立ちますし、私だけじゃないんだ!ということにも気づけました。



👿焦らない、比べない、待たない👿

まず、焦らないこと。もちろん自分のこととなると焦ります。それでも、やはり焦らないことが大事です。私もイギリスでの就活を始めてから、9ヶ月で就職先が決まりましたが、決まってみると、それはイギリスの建築学卒業生の平均的な就活期間でした。また、もしそれ以上かかっている人がいても、私の場合、卒業してからは1年半も経っていて、それでも就職先が見つかったので焦る必要はないと思います。


次に、比べないこと。とくに同級生や同世代の友人と比べがちですが、比べないこと!私の場合、大学院の同級生がもうアシスタントから昇格し、都市デザイナーになっていたり、日本の高校の時の同級生は大学を卒業して就職して4年目だったり。比べたらキリがないけど、そもそもそれまでの学歴や経歴、年齢や国、言語、すべてが違うんだから、比べても仕方ないということを何度も自分に言い聞かせていました。


そして、待たないこと。ついつい期待してメールや面接の返事を待ってしまいがちでしたが、これが就活期間を長引かせる原因かと思います。期待したくなるけど、どんどん次に進んで、いい結果ならラッキー!くらいがいいと思います。


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さいごに、、、正直、まだ人を応援している場合ではないのですが、お互い就活頑張りましょう😭💪

それでは!